基礎知識

時計修理店に寄せられるユーザーからの質問とその回答をまとめてみた!

携帯電話に始まり、最近ではスマホの急速な普及もあって、時刻を知ることは容易に行えます。また、任意の時刻を教えてくれたりもしますよね。

ですが、ただ時刻を知るためだけならば、今日のような機械式時計をはじめとする高級時計の普及もここまでの広がりもなかったのではないでしょうか。

今や、高級腕時計と言われるモノの多くは、「ステータス」や「装飾品」といった意味合いが強くなっているからこそかもしれません。また、機械式時計の大きな魅力となっているのは、そこに「命」が感じられることも大きな魅力ともなっているようです。

オーバーホールは「命」を繋ぐもの

機械式時計は機械である以上、その時計には日々のメンテナンスを欠かすこともできません。そうすることで末永くあなたと同じ時を刻む「命」を、その時計に宿すことができるのです。

この機械式時計の「命」を絶やさない行為のことを「オーバーホール」と呼んでいます。この「オーバーホール」を定期的なメンテナンスとして組み込んでいる時計ユーザーであれば、この「オーバーホール」がどれほど大事なことなのかということは理解されているでしょう。

ですが一方で、初めてのオーバーホール時期を迎えるユーザーや、新しく機械式時計のユーザーになる方やなろうと思われる方にとっては、不安やわからないことも多々あるのではないでしょうか?

そこでこちらでは、当サイトが推奨している優良な民間の時計修理店に共通して寄せられる疑問や問い合わせの中から、代表的な質問とその回答をあつめてまとめてみました。

オーバーホールに関する素朴な質問

Q・そもそもオーバーホールとは何ですが?必ずしも必要なのですか?

A・オーバーホールは必要です。3~4年のスパンで行うことが理想的です。

オーバーホールとは、ムーブメント内の機械を分解して古い潤滑油を完全に洗浄し、新しい潤滑油を注油することです。すべての時計機械の歯車は、軸受けに注油されています。この潤滑油の役割がある注油の油は3~4年で乾いてしまいます。なので、ほとんど使っていない時計であっても同じです。

また、使用に伴って金属磨耗によってミクロン単位の金属粉が発生して油は汚れてきます。この金属粉は、時計ケース中の空気成分によって酸化し、サビとなって歯車軸をサビさせてしまいかねません。

このような状態になる前に、機械を分解して古い潤滑油を完全に洗浄し、新しい潤滑油を注油 することが必要なのです。

Q・クオーツ時計にもオーバーホールは必要ですか?

A・クオーツ時計も必要です。5~7年のスパンで行うことが理想的です。

クオーツ時計の動力にはステッピングモーターが使われています。歯車の数も少なく、負荷も小さいのですが、機械式と同様に歯車軸には油がさしてあります。機械式同様に、この油の劣化は、歯車が回転する際の抵抗となって消費電流が多くなります。当然ですが、電池の持ちも悪くなります。

ただし、クオーツ時計は機械部品の問題以外に電子部品の寿命という問題があります。生産終了から10年、20年と長い期間部品を在庫しているメーカーは、一部の高級クオーツ時計を除いてほとんど存在していません。なので、この電子部品の負荷の軽減のためにも定期的なオーバーホールを行うことをおすすめします。

Q・メーカーとの違いは何ですか?

A・主にはその価格に違いがあります。技術的な違いはないでしょうし、それ以上のサービスをお約束します。

多くのメーカーでは程度によって数パターンの内容に分けられ、最初から交換するパーツが決まっている場合がほとんどです。このようなことは時計にとっては良い事ですが、まだまだ使えるパーツも交換対象となっていることがよくあります。

一方で、私どもではそのブランドに特化した時計技師が内部状態を精査し、交換の必要なパーツを吟味します。ほとんどの場合、交換パーツが絞られて結果リーズナブルなサービスが提供できるということになります。

おおよその目安として、メーカー価格の40%~60%の価格でオーバーホールさせていただいております。

Q・部品交換のみは可能でしょうか?

A・申し訳ございませんが部品交換や外装研磨のみといった、オーバーホールを伴わない依頼の引き受けは当社では行っておりません。

時計ムーブメント内の部品の不具合で起こるトラブルを解消するためだけの部品交換や、ベルトのコマ交換などといったオーバーホールを伴わない依頼は受付を行なっていません。

多くの場合ムーブメント内での部品の不具合は、油の劣化を原因とした場合がほとんどです。必然的にオーバーホールが必要となってまいります。また、外的要因での部品交換によってもオーバーホールが必要となってくるでしょう。

したがって、最良の状態で時計をお渡しできない以上、その引き受けを行うことはできません。しかし、外装研磨やベルト交換や修理といったご依頼には対応させていただいております。

Q・交換部品は純正部品ですか?

A・はい。交換する部品は純正部品を使用します。

色んなメーカーの純正部品をストックしておりますし、手配して入手出来る部品もございます。メーカーとは違い必要がない部品の交換は行いません。しかしながら、当然全てのメーカーをカバー出来るわけではありませんし、手配したくても入手出来ないメーカーも存在します。

なので、メーカーによっては引き受けを行っていないブランドも存在します。また、ゼンマイなどの消耗品に関しては、どのメーカーも純正部品の使用を義務つけていない部品に関してはその限りではありません。

時計メンテナンスはクルマと同じ

時計オーバーホールはカーメンテナンスとよく似た側面があるのではないかと思います。正規カーディーラーであれば、決められた内容で一括して部品交換が行われ、その結果として高額な対価を支払うことになります。ですが、それと同時にメーカーならではの安心料も含まれているかもしれません。

ですが、民間であってもメーカーであっても、その作業手順や作業内容に違いはなく、さらには技術者の資格も同じです。時計メンテナンスも同じように、オーバーホールを行う時計技師は同じ1級時計技師の手によって行われています。さらに、使用される交換部品も同じ純正部品が使用されています。

なので、時計メンテナンスもカーメンテナンスも、メーカーや民間といった違いだけで判断するのではなく、それぞれの技術者の質で見極めることが最良な方法ではないかと思います。

しかし、ムーブメント内に注油されている油は、クルマなどと違って簡単にオイル交換とはいきません。この油切れや劣化によって色々な不具合が起こります。時計の不具合のほとんどは、この油の劣化によって起こりますので、定期的なオーバーホールを行うことが必須となってきます。

まとめ:オーバーホールは必須です

● オーバーホールは3〜4年
● クォーツは5〜7年
● メーカーとの大きな違いは価格
● 部品交換のみは断られる場合が多い
● 交換部品は純正部品

こちらのページではオーバーホール初心者に向けて、時計メンテナンスの必要性やそれに伴う疑問とその回答をご紹介してみました。時計のオーバーホールは必須のメンテナンスとなりますが、その依頼先はメーカーを筆頭に複数の時計修理店があるのではと思います。

時計メンテナンスはオーバーホールを定期的に行うことが最も推奨されています。定期的なオーバーホールのためには、コストを含めた見直しも必要なのではないかと思います。

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