時計の雑学

【時計修理店】ライトポリッシュと新品仕上げの違いやデメリットをご紹介!

時計のメンテナンスは定期的なオーバーホールが必須とはなりますが、オーバーホールと同様に施工したいのが「新品仕上げ」をはじめとする外装研磨サービスではないでしょうか。

ほとんどの時計は外装研磨(磨き)をすることで、知らぬ間に付いてしまった小傷や使用傷を消して、時計本来の輝きを取り戻すことが可能です。

こちらでは、時計修理店での人気オプションメニューとなる「ライトポリッシュ」と「新品仕上げ」の2つの研磨サービスの違いやデメリット等、時計の外装研磨サービスについてまとめています。

ライトポリッシュと新品仕上げの違い

ライトポリッシュ:艶出し程度の研磨
新品仕上げ:本来の輝きを取り戻す研磨

上記画像の通りに「ライトポリッシュ」と「新品仕上げ」には明確な違いがあります。時計の外装研磨は「バフモーター」と呼ばれる研磨専門の機械を用いて行われるサービスですが、使用されるバフの種類や研磨時間によって明確な違いがあります。

ライトポリッシュ

傷の深さによっては除去することができない。

艶出しのために行われる研磨サービスとなります。クスミを取って光沢感を取り戻すことが目的なので、極浅い傷を取る程度の研磨しか行われません。表面の薄皮をサッと剝がすようなイメージだと思ってください。

日常使いで付いてしまった小傷程度であれば、光沢感を取り戻すことは可能です。また、傷取りによる変形の心配もないので、傷の程度によってはオススメのオプションサービスとなるでしょう。

新品仕上げ

全ての傷が除去され、鏡面、ヘアライン仕上げ共に行われている。

文字通り新品時の輝きを取り戻す研磨サービスとなります。日常使いで付いてしまった傷はもちろん、落下や衝突などで付いてしまった傷であっても、丁寧に傷消しをして新品のように仕上げることが可能です。

但し、ほとんどの傷は綺麗に除去することが可能ですが、とても深い傷・強い打痕による傷によっては除去できない場合もありますので、事前の見積もり時に確認してみることをオススメします。

ライトポリッシュや新品仕上げの外装研磨サービスは、とても専門性の高いサービスとなっています。時計修理店によっては研磨専門の技術者の配置が行われたり、鏡面やヘアラインの仕上げにも時計修理店毎に特徴があるようですので、その辺りの確認を行ってみても面白いかもしれません。

時計修理店別の価格表

店名 ライトポリッシュ 新品仕上げ OH同時
オロロジャイオ 17,600円(税込) 13,200円(税込)
シエン 22,000円(税込) 8,800円(税込)
A W R 8,000円(税込) 20,000円(税込) 50%off
千年堂 11,000円(税込) 22,000円(税込)
W C 16,500円(税込) 11,000円(税込)
リペスタ 11,000円(税込)

時計修理店別のライトポリッシュと新品仕上げの価格は上記の通りです。ほとんどの時計修理店ではオーバーホール同時依頼で通常価格からの割り引きが行われる料金設定となっているようです。

但し、ライトポリッシュに関しては設定がない時計修理店が多く存在していたり、ライトポリッシュと新品仕上げ共に単体でのオーダーの受付を行なっていない時計修理店等もあるようですので注意が必要です。

* 時計修理の千年堂とリペスタではライトポリッシュ・新品仕上げ共に、オーバーホールと同時でのみオーダー可能となります。

ライトポリッシュと新品仕上げのデメリット

● 深い傷は取り除けない
● ステンレスとゴールドのみ
● 6〜7回程度の施工まで
● 研磨サービス単体では割高

ライトポリッシュも新品仕上げのどちらも研磨サービスということで、上記のようなデメリットや注意することがあります。まず、艶出し程度の研磨となるライトポリッシュはもちろん、新品仕上げであってもすべての傷を取り除くことはできません。

時計に衝撃を与えて付いた深い打痕や日常使いでの深い傷など、その傷の深さによっては深追いして研磨されることはありません。また、ライトポリッシュと新品仕上げのどちらもステンレスとゴールド素材のみでの提供となります。メッキやチタン等の素材では研磨することができません。

また、ライトポリッシュの施工回数には大きな制限はないようですが、新品仕上げについては6〜7回程度の施工に留めておくのが無難です。それ以上の研磨は時計の耐久性を弱めてしまう危険性があります。なので、5年に1度程度やオーバーホールと同じタイミングでの施工が推奨されているようです。

ほとんどの時計修理店ではライトポリッシュと新品仕上げ共に、それ単体でのオーダーは割高なイメージがあるようです。本来、新品仕上げのような研磨サービスは、時計修理店特有のオプションメニューなのかもしれません。

というのも、メーカーの正規メンテナンスでは新品仕上げ等の研磨サービスは、通常のオーバーホール価格に含まれている場合がほとんどです。ライトポリッシュ程度や新品仕上げ同等の研磨の違いはあっても、多く時計メーカーがオーバーホール工程内の通常サービスとしています。

最後に


時計はどんなに大切に扱っていても、日常使いでのふとした弾みで付いてしまった深い傷や、知らぬ間に付いてしまっている小傷や使用傷によって、本来の輝きを失った時計は少なくないでしょう。

そんな時に利用したいのが、新品仕上げ等の外装研磨サービスではないでしょうか。しかし、金属を研磨する作業となるので頻繁に利用するのは控えた方が良いサービスだとも言えます。

普段使いの時計であれば、またすぐに傷がついてしまうので、多少のキズは気にしないのが1番です。5年に1回程度、もしくはお得な価格設定が多いオーバーホールと同じタイミングでの利用が最適なのではないでしょうか。

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