時計の雑学

【時計メーカー別】正規品と並行品はどちらの購入が良いのでしょうか?

最終更新日:2021.10.13

こちらのサイトでは時計購入後の時計メンテナンスにフォーカスしていますが、高級時計購入の検討と同時に、購入後の時計メンテナンスのリサーチ目的でご訪問される方もいらっしゃるようです。

先日、「時計メーカー別で判断した場合、正規品と並行品はどちらの購入が良いのでしょうか?」といったご質問をいただきました。

そこで今回は、直接時計メンテナンスとは関係なさそうで、実は深く関わってくる時計メーカー別のお得な購入方法について検討していきます。

正規品と並行品はどちらの購入にメリットがあるかで決まる!

高級時計の正規品と並行品の違いは「正規販売店」「非正規販売店」のどちらの店舗で購入するのかの違いだけで、その時計自体はまったく同じモノとなります。

なので「正規販売店」で購入する際のステータス性といった付加価値要素を排除した場合、それぞれの「販売店」の違いは次の3つに代表されるのではないかと思います。

販売価格が違う

特に、その大きな違いとなるのが「販売価格」ではないでしょうか。時計ブランドによっては「正規販売店」の半額程度で購入できるメーカーも存在します。この販売価格については「非正規販売店」が圧倒的に有利です。

またロレックス等の一部のブランドを除いて、その多くの時計ブランドでは「非正規販売店」での購入が「正規販売店」価格に対して50~60%の価格で購入できるものばかりです。また、ビックカメラ等の大型量販店ではポイント付与もあります。

保証期間が違う

保証期間の違いはその保証が国際保証なのか、日本国内正規保証なのかで違いがあります。多くの時計メーカーで2~5年の国際保証を付与している場合が多いですが、「正規販売店」での購入の場合に限り、ハガキでの請求による保証期間の延長を行う時計メーカーも少なくありません。

そして「非正規販売店」での「並行品」は、その「非正規販売店」が仕入れた時期によっては、購入時期との違いから国際保証の保証期間が短縮してしまいます。ですが「正規販売店」では、購入日時がそのまま保証期間のスタートとなりますので、「正規販売店」での購入は大きな安心材料となるでしょう。

メンテナンス費用が違う

次の大きな違いとなるのが「正規品」と「並行品」とのメンテナンス価格の差別化です。この時計メンテナンスの差別化は、メーカーによっては「正規品」の2倍~1,5倍の価格差が存在しています。

そして、メーカーメンテナンスの受付すらしない時計メーカーまであります。なので、その購入する時計メーカーによっては「正規品」のみでの検討となってしまう場合もあるでしょう。

【メーカー別】正規品・並行品どっちが良い?

高級時計の購入は「正規品」「並行品」の2つの購入方法がありますが、それぞれのメリット・デメリットを考慮することで、その購入先の選定も行えるのではないかと思います。それでは、「正規品」「並行品」どちらの購入が良いのかをまとめてみました。

「正規品」購入が良い時計メーカー

● ロレックス(スポーツモデル)
● フランクミューラー
● ブライトリング(自社ムーブモデル)

ロレックスは「正規品」も「並行品」であってもメンテナンスの差別化を行っていません。なので、「並行品」の購入がお得ですが、サブマリーナ・デイトナ等のスポーツモデルは「正規品」の在庫薄から「並行品」価格が高騰しています。なので、時間的余裕を持っての「正規品」の購入が良いでしょう。

そして、フランクミューラーに関しては「正規品」一択しかありません。フランクミューラーの「並行品」のメンテナンスはメーカー依頼が出来ないからです。ブライトリングに関しても「並行品」のメーカー依頼でのメンテナンスは、ただでさえ高額なメンテナンス価格の2倍の請求がなされます。

また、ブライトリングの自社ムーブメントモデルは社外への部品の流通を行っていませんんので、部品交換発生時はメーカー一択でのメンテナンス依頼となるのは大きなデメリットとなるでしょう。

「並行品」購入が良い時計メーカー

● オメガ
● ロンジン
● ロレックス(スポーツモデル以外)
● ブライトリング(自社ムーブモデル以外)
● IWC
● タグ・ホイヤー(ビックカメラ)

「並行品」の購入が良いメーカーに共通するのが「価格差が大きい」「メンテナンス格差がない」の2つの条件があります。この条件を満たす時計メーカーは、圧倒的に「並行品」が良いでしょう。

その筆頭となるのがオメガです。また、オメガは「正規品」の5~6割の価格で「並行品」の購入が可能です。なので「並行品」ユーザーが圧倒的に多い時計ブランドとなります。また、IWCも同様にメンテナンス時の差別がないので「並行品」が良いでしょう。

メンテナンス時の差別化を行う「ブライトリング」「タグ・ホイヤー」であっても、そのモデルや購入店舗によっては「並行品」が良い場合があります。特にブライトリングの自社ムーブ以外のモデルは、メーカー以外でも純正部品の確保にも問題がないので価格差が大きい「並行品」が良いでしょう。

そして、あまり知られていないようですが非正規店の大型量販店「ビックカメラ」では、「正規品」のタグ・ホイヤーの購入が出来るようです。タグ・ホイヤーの「正規品」のみが加入できる「エドワードクラブ」への入会が「ビックカメラ」ではOKなようですので、ブライトリングに次いで「正規品」と「並行品」の価格差がとても大きいタグ・ホイヤーでは最大のメリットとなるでしょう。

まとめ:ランニングコスト等を含めてトータルに判断しよう!

ロレックスをはじめとするスイスメイドの高級時計の購入は、そのデザインやステータス性などの購入ポイントがあるようですが、特に機械式時計は購入後のランニングコストを含めてトータルに判断するのが良いのではないかと思います。

とはいっても、「正規販売店」で購入するのか「非正規販売店」で購入するのかは、自身が何を重視するかで変わってくるものだとも思います。こちらのページが、その購入の判断材料の1つとして参考になればと思います。

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