最終更新日:2023.5.27
タグ・ホイヤーはスポーツにインスパイヤされた多くのスポーツ・モデルをラインナップして、またその独自のデザインで多くのファンを持つ有名な時計ブランドとなっていますよね。
しかし、このタグ・ホイヤーはその購入時において「並行品」と「正規品」との間で大きな悩みを抱える時計ブランドともなっています。そこには、並行差別と呼ばれる時計メンテナンスでの大きな価格差が存在しているからです。
目次
タグ・ホイヤーの並行輸入品の唯一のデメリットはメンテナンスの価格差だけど・・・
タグ・ホイヤーの並行輸入品の購入の唯一のデメリットとなるのは、タグ・ホイヤーの時計メンテナンスをメーカーへの正規依頼を行った場合に発生する価格差の問題です。
タグ・ホイヤーは正規品購入者には「エドワード・クラブ」への入会資格が発生しますが、並行輸入品購入者にはこの資格が与えられません。タグ・ホイヤーは、そのメンテナンス価格から「エドワード・クラブ」会員に対して、30%を割り引くサービスの提供を行っているのです。
それでは、タグ・ホイヤーの正規品と並行品とのメンテナンス価格を見ていきましょう。
区別 | クオーツ | 機械式 | クロノグラフ |
---|---|---|---|
正規品 | 21,600円〜32,400円 | 32,400円〜43,200円 | 43,200円〜75,600円 |
並行品 | 32,400円〜48,600円 | 48,600円〜63,180円 | 64,800円〜113,400円 |
ご覧のようにタグ・ホイヤーの並行輸入品と正規品との間には、時計修理・オーバーホールのメーカー依頼ではその価格に大きな差額が発生しています。機械式クロノグラフだと最大で、4万円ほどの差が生まれています。
タグ・ホイヤーも他のブランド同様に5年前後でメーカーでオーバーホールを行った場合は、その価格差も大きなものとなってしまいます。しかしタグ・ホイヤーの並行輸入品と正規品との間には、購入価格自体が大きく違うことを考慮すると、このメンテナンスの価格差も微妙なものとなってしまいます。
例えば、タグ・ホイヤーの人気モデル「カレラ・キャリパー01」の正規品は642,600円ですが、並行輸入品であれば360,000円前後から購入することができるのです。この30万円近い価格差を正規オーバーホールで取り戻そうとした場合には、4年ごとにメーカーでオーバーホールを行った場合でも50年近い時間が必要だということです。
タグ・ホイヤーの並行輸入品の唯一のデメリットの解決策2つ
● 時計修理専門店でメンテナンスをする
● ビックカメラで購入する
タグ・ホイヤーの並行輸入品の唯一のデメリットとなる時計修理・オーバーホールなどのメンテナンスの価格差はメーカー依頼を行うから発生するのです。タグ・ホイヤーの修理・オーバーホールは、メーカーでなければならない訳ではありません。
今では多くのタグ・ホイヤーに精通した時計技術者や、メーカー在籍経験を有した多くの時計技術者が、民間の時計修理専門店に在籍して、毎日多くのタグ・ホイヤーの修理・オーバーホールを行っている現状があります。
そもそもタグ・ホイヤーは、メーカーでのメンテナンス価格は比較的高額な設定の時計メーカーともなっていますので、メーカーだけに頼ることなく優秀な時計修理専門店へと依頼することでも良いでしょう。
一方でタグ・ホイヤーのメンテナンスをメーカーにこだわるのであれば、ビックカメラでの購入が良いでしょう。あまり知られていないかもしれませんが、「ビックカメラ」でのタグ・ホイヤーの購入は「エドワード・クラブ」への入会資格が与えられようですので、お近くの「ビックカメラ」店舗での確認をお勧めします。
まとめ:唯一のデメリットはそうではないかもしれない
こちらのページでは、並行品と正規品との間で並行差別と呼ばれるメンテナンス価格に格差をも設けている時計ブランドの一つ「タグ・ホイヤー」についてお伝えしてみました。
このタグ・ホイヤーは並行差別を設けている他の時計ブランドと比較しても、そこまで大きな格差を設けている訳ではありません。また、メーカーでも並行品の正規メンテナンスは割高ですが、問題なくその引き受けも行われます。
但しタグ・ホイヤー自社キャリパーモデルは、時計修理専門店では部品入手が困難なことから、メーカー一択となってしまうようです。なので、通常オーバーホールと部品交換が伴う場合とで時計修理専門店とメーカーを使い分けることが、タグ・ホイヤーの並行品をより一層お得に維持する方法となるでしょう。
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