時計のオーバーホールは、その時計の寿命とコンディションを保つためには、必須の時計メンテナンスとなります。この時計オーバーホールは、多くの方がそのメーカーへの依頼が第一候補になるのだろうと思います。

しかし、時計メーカーによっては自社のモデルであっても、そのオーバーホールの依頼を断られるケースが多々あります。そこで今回は、時計メーカーが自社のモデルであっても、そのオーバーホール依頼を断る理由をご紹介していきます。

メーカーがメンテナンスを断る理由3つ

部品保有期間が過ぎた時計

一般的に時計内部のムーブメントが製造中止になってから、多くのメーカーではそのムーブメントに使われている各部品の製造も中止されます。その後は、それぞれの時計メーカーの純正部品の保有期間に従って在庫保有されることになります。

この部品保有期間は、ロレックスであれば生産終了から25年程度は確実に在庫としてストックされています。また、オメガやタグ・ホイヤー等であっても10~15年程度はストックされているようです。なので、その交換部品によっては部品保有期間の期間外であっても、対応可能なモデルもあるかもしれません。ですが、基本的にはその依頼の引き受けは行われません。

ただし、IWCに限ってはオーバーホール等のメンテナンスの依頼を断ることがありません。IWCであれば永遠に修理・オーバーホールの引き受けを行ってもらえます。

純正部品以外が使われた時計

日本ロレックスやオメガ等のスウォッチグループなど、多くの時計メーカーでは純正部品以外が使用された時計のメンテナンスの依頼の引き受けは行われません。そのムーブメントを開けて確認された段階で依頼者のもとに返されます。また、その際の配送料の請求も同時に行われます。

なので、ロレックスのような自社開発のムーブメント搭載のモデルを中古で購入されたような場合では、その時計のメンテナンスの履歴を確認された方が良いでしょう。

偽物の時計

ロレックスをはじめ、すべての時計メーカーでは偽物の時計のメンテナンスは確認され次第、依頼者の元へ返送されます。また、その際の返送料の請求も同時に行われます。

その一方では、安く中古で購入したり譲り受けたりして偽物かも…?と思われる時計の見極めの為に依頼される方もいるようですね。

結局メーカーと時計修理専門店はどっちが良いの?

時計のメンテナンスは結局、メーカーと時計修理専門店とではどちらが良いのでしょうか?ご承知のように、メーカーと時計修理専門店の大きな違いは、そのメンテナンス価格にあります。ですが、その違いはメンテナンス価格の違いだけで判断されるようなことでも実はなさそうです。

メーカーと時計修理専門店との時計メンテナンスの比較は、その依頼する時計の今後をどうしたいのか?ということを考慮する必要があるかもしれません。そこで次に、メーカーと時計修理専門店、それぞれに依頼した方が良いケースをまとめてみました。

メーカーに依頼した方が良いケース

  • お金に余裕がある
  • オーバーホール後に売却したい
  • 時計修理専門店で断られた

時計の修理・オーバーホールをメーカー依頼した場合は、高額な費用の負担を求められます。この費用の負担が負担とならないようなお金に余裕のある方であれば、メーカー依頼一択で問題もなく安心・安全な時計メンテナンスの依頼先となるでしょう。

そして、メーカー対応でメンテナンスされた時計には証明書を発行するメーカーも少なくありません。もしも、この時計の売却を検討しているような場合には、この証明書が有利に働くことがあるかもしれません。

また、時計修理専門店で純正部品の調達が困難なモデルということで断られたような時計は、メーカー依頼が最良な方法となるでしょう。

時計修理専門店に依頼しても良いケース

  • 費用を抑えたい
  • 定期的にオーバーホールしていきたい
  • 優秀な時計修理専門店を知っている
  • 長い間オーバーホールをしていない
  • 中古品を安く購入した
  • メーカーで断られた

時計修理専門店ではメーカーと比べ、オーバーホールを安い価格で行うことができます。オーバーホールは定期的に行うことが時計コンディションのためには最良ですが、その際の費用を継続できそうならメーカー、負担が大きいと感じるようなら時計修理専門店を選んでみてはいかがでしょう。

また、長い間オーバーホールしていない時計のメーカー依頼は、部品交換が一式で行われることも少なくありません。すぐに交換の必要もない部品でも交換対象の部品の関連部品であれば、予防的な観点から一式での交換が普通です。時計修理専門店では、精度を出すことで使用可能な部品は交換することなくメンテナンスされます。

ここ最近では優秀な時計修理専門店が増えています。メーカー出身の時計技術者や、特定のメーカーやブランドに特化した時計技術者の在籍が、優秀な時計修理専門店の特徴でもあります。このような優秀な時計技術者在籍の時計修理専門店では、メーカーでの対応を断られた古い時計であっても対応することが可能です。

一般的にメーカー対応での時計メンテナンスは、高品質なサービスが受けられると思いがちですが、その作業内容という面では時計修理専門店との大きな違いはありません。また優秀な時計修理専門店は、各メーカーの純正部品の調達ルートも確立しています。

時計のコンディションを最適に保つためには、定期的なオーバーホール等の時計メンテナンスが必須です。なので高額な費用の負担を恐れて、長い間メンテナンスされない時計と、優秀な時計修理専門店の優秀な時計技術者に任せて定期的にメンテナンスされた時計とでは、そのコンディションも違ってくるのではないでしょうか。

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