時計修理・オーバーホールは時計技術者の技術や経験がすべてだったりしますが、その優れた技術を支えるのは時計修理・オーバーホールに用いられる専用の設備や機器などではないでしょうか。

こちらのページでは、時計修理専門店で使用される時計修理・オーバーホール専用の設備や機器のご紹介をしています。普段、見ることがないこれらの設備や機器の使い方や、その役割等についてもご紹介していきます。

【時計修理専用】オーバーホールで使用される設備や機器と工具

① 分解
② ケース・ムーブメント・ブレスの洗浄
③ ムーブメント組み立てと注油
④ タイミング調整
⑤ ケースとブレスの外装研磨(オプション)
⑥ ケースの組み立て
⑦ 防水検査
⑧ 巻き上げ検査(実測検査)

時計修理・オーバーホールは、上記の手順で行われています。その際に使用される設備や機器も様々なモノがあります。それでは、上記の手順に沿って使用される設備や、機器の紹介を行なっていきます。画像提供元:時計修理工房ネオスタンダード

① 分解

時計の裏蓋を開けるオープナーです。裏蓋はスクリューバックになっているため、専用工具を使って裏蓋を開けます。
様々なアダプタを使用する事で幅広い時計の裏ブタを傷つける事なく、強力に開閉することが出来ます。

② ケース・ムーブメント・ブレスの洗浄

分解したムーブメントパーツを専用のバスケットに1つ1つ収め、部品を洗浄する超音波洗浄機です。4層式で洗浄液と超音波を組み合わせて、汚れをきれいに落としてくれます。
外装パーツの洗浄に使う超音波洗浄機です。金属ブレスの細かい所まで入り込んだ汚れなど、落としにくい汚れを超音波と洗浄液で強力に洗浄していきます。

③ ムーブメント組み立てと注油

【タガネ】摩耗してしまった穴をつめたり、部品をかしめたりといった事が行えます。ロレックスはローター芯のかしめ緩みや摩耗の症状が多いですが、穴をつめて新しいローター芯に交換する際に頻繁に使用する工具です。
【穴石調整機】歯車の軸受けに摩耗を減少させる人造ルビーを使用しています。この石の高さで歯車の隙間を調整しているのですが、この穴石を調整する為に使用する工具となります。

④ タイミング調整

クォーツ時計のあらゆるテストに使われるテスターです。時計の精度、消費電流、コイル抵抗、始動電圧など様々な項目のテストに使われます。
機械式時計の精度や状態を見るために使われるテスターです。機械の進み、遅れや振りの大きさ、振動数などの情報を数値でグラフに表示します。

⑤ ケースとブレスの外装研磨(オプション)

大き目のキズ取りや、ヘアライン仕上げに使用する研磨機です。
削りが終わったパーツの艶出しや鏡面仕上げなど、仕上げ段階の細かい作業で使用する研磨機です。

⑥ ケースの組み立て

ガラス交換や、べゼル取付などの作業で使用するペルジョン製の工具です。強い力をかけられる工具で、コマを選ぶことで様々なケースに対応します。

⑦ 防水検査

防水検査は水中に入れて検査するのではなく空気圧を使って検査しますが、その際に用いられる防水検査機です。水入りの心配もなく防水機能を診断します。

⑧ 巻き上げ検査(実測検査)

自動巻き時計の点検と実測値の予測をチェックするワインダーです。実際に腕に巻いた時と同じような状態を再現しながら、姿勢差による精度の確認を数日に渡って検査します。

まとめ:専用設備や機器も優れた技術があってこそです

今回は、時計修理専門店で使用される設備や機器と工具のご紹介を行なってみました。これらの時計専用の設備や機器をご覧になることで、時計修理・オーバーホールの現場を少しはイメージできたのではないかと思います。

とはいえ今回ご紹介したような設備や機器も、それを扱う優れた知識と経験を併せ持った時計技術者が居なければ意味がありません。そういった意味でも、経験豊富な技術を併せ持った時計技術者在籍の時計修理専門店を見極める必要があるのではないかと思います。

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