最終更新日:2022.1.22
機械式時計でのオーバーホールの必要性は理解されていても、クオーツ時計でのオーバーホールの必要性は感じているでしょうか。オメガやタグ・ホイヤーに代表される高級クオーツ時計ユーザーの方にとっては、クオーツ時計のオーバーホールの問題は悩みどころかも知れません。
目次
クオーツ時計のオーバーホールの必要・不必要それぞれの意見
クオーツ時計の動力源となるのは機械式時計のゼンマイとは違い、電池の力をその駆動源としています。なので、このクオーツ時計に対してオーバーホールは必要だと感じる人や、感じない人がいつようです。また、その感じ方も様々です。
必要派の意見
機械式とクオーツの違いは、機械か電気かの違いだけで。針を回す仕組みは基本的に同じですよ。クオーツであっても、歯車があってそれが回転しているのです。クオーツの場合は、モータが強いので多少磨耗しても問題なく動いてしまうことが多いだけだと思います。
使い捨てるつもりなら良いでしょうが、長年使うつもりならば5年に1回程度はオーバーホールしたほうが寿命は伸びますし、トータルで考えれば出費は抑えられるのではないでしょうか。
クオーツ時計のオーバーホールは7〜8年に1回で良いのはないでしょうか。クオーツか機械式かは使う人の好みなので、やはり長く使いたいのならばオーバーホールは必要ですし、私は出しました。
不必要派の意見
私は、 2つのアナログ・クォーツ時計を持っていますが、一度もオーバーホールはしていません。しかし、どちらも正確に働きますよ。
機械式は、微妙な力具合で時間が狂うかも知れませんが、電気なら少々遅れてもモーターの力で「強引」に回すのだと思います。なので、クオーツ時計にオーバーホールが必要なのかはわかりません。
機械式や手巻き以外は、オーバーホールなども定期的に出さなくても、調子が悪くなってすれば大丈夫。クォーツだとそんなもんらしいですよ。
上記のような口コミにあるように、クオーツ時計のオーバーホールに対してはそれぞれ意見があるようです。
機械式の動力がゼンマイにあるのに対して、クオーツ時計のそれは電気の力だということの違いがあるます。しかし、最終的に針を動かすのは機械式であっても、クオーツであっても歯車を介して針は動いています。
機械式時計の場合は歯車の動きが重くなることで、時刻の遅れなどの症状が現れてきます。一方のクオーツ時計は、このような症状が見られないことによる違いがあります。
オーバーホールの目的
機械式時計もクオーツ時計も、そのオーバーホールの目的は同じです。機械式時計とクオーツ時計は、動力となるゼンマイと電子回路の違いが「ありますが、最終的に針を動かすためには歯車が関与しています。
この歯車があるところには、必ず軸受けがあります。この軸受けに注油された潤滑油は、機械式もクオーツも平等に劣化していきます。機械式ではわかりやすい油の劣化も、クォーツ時計のそれはわかり難いかもしれません。
とはいえ、機械式もクォーツも劣化した潤滑油を洗浄して新たに注油することで、歯車の動きをなめらかに働かせる事ができるのです。
機械式とクオーツのオーバーホールの違い
機械式時計とクオーツ時計のオーバーホールの違いはあるのでしょうか?大きく分けて次の2つがあるようです。
オーバーホール価格の違い
まず、機械式時計とクオーツ時計のオーバーホールの違いには、その料金い大きな違いがあります。一般的な機械式時計は100個以上の部品が使われていますが、クオーツ時計では60個ほどしかありません。
この部品数の違いからくる手間の違いによって、オーバーホール価格に違いが生まれます。また、分解組み立ての容易さの違いのあります。一般的には機械式時計に比べて、クオーツ時計のオーバーホールはより安価な設定となっているようです。
オーバーホールできる部品の違い
機械式時計とクオーツ時計のオーバーホールでの最も大きな違いが、クオーツ時計にはオーバーホール出来ない部品があるということです。それが、クオーツ時計の動力源である電子回路です。
クオーツ時計は、電子回路の中身まではオーバーホール出来ないということです。クオーツ時計の歯車や機械部品のオーバーホールは出来ても、この電子回路がやられると修理不可となる場合がほとんどです。
まとめ:クオーツ時計もオーバーホール必要
機械式時計はすべてが機械部品で出来ていますので、部品交換によってすべてのトラブルの解消は可能です。しかし、クオーツ時計の場合は、電子回路がやられるとオシマイです。
オメガなどの高級クオーツの場合は、電子回路の交換に応じる場合もありますが、高額な請求を覚悟しなければいけません。なので、日頃からのメンテナンスがクォーツ時計にも必要です。
クオーツ時計は電気の力で針を動かすとはいえ、最終的に針を動かしているのは機械式と変わらず歯車によって動いています。潤滑油の劣化での歯車への負担がそのまま電子回路へのダメージとなるかもしれません。
そうならないためにも、メーカーや時計修理店が推奨する7~8年位に一度のオーバーホールを行う方が、クォーツ時計にも必要な対策となるのではと思います。
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