最終更新日:2022.1.22
時計のトラブルには様々なものがありますが、その中でも多いトラブルとしてリューズのトラブルがあります。時計を操作するために欠かせない時計部品がリューズです。このリューズのトラブルは、そのまま放置することが出来ない問題となりますよね。
そこで今回は、リューズトラブルに多い症状と、その対策などについてもお伝えしていこうと思います。
目次
リューズトラブルの主な症状は?
時計の針を進めたり戻したり、手巻き時計であれば毎日のゼンマイ巻き上げなど、頻繁に使用される場面が多いリューズですが、実際にどのような症状なのかをご紹介しましょう。
リューズが抜けてしまう
手巻き式の時計でよく起こトラブルが、このリューズ抜けです。手巻き式時計で、リューズを強く引きすぎることで起こる場合がほとんどです。
この部品は固定されているわけではないでので、部品が摩耗して緩くなっていることで起こりやすくなるようです。そして、リューズを強く引きすぎることで、突然抜けてしまうこともあるようです。
また、リューズとムーブメントを繋ぐ「巻き真」と呼ばれるネジが緩むことでも起こりますが、この場合はリューズ部分を分解して締め直すことで対処できるようです。このような場合は、時計の使用を中止してメンテナンスに出しましょう。
どうしても手巻き時計は、リューズでのゼンマイの巻き上げが必要ですので、避けては通れないリューズトラブルの一つといえそうですね。
リューズがねじ込めなくなった
ロレックスや防水時計に多い、ねじ込み式のリューズがロック出来なくなる症状です。毎日のように開放・ねじ込みを繰り返すような使用を続けていると、比較的に多く見られる症状のようです。
頻繁なリューズの使用で、ネジ山が摩耗してしまい、ロックが出来なくなってしまう症状ですが、最も注意すべきは汗や水分のムーブメント内への侵入です。
ですので、この場合も時計の使用を中止して早急にメンテナンスへと出しましょう。このような場合は、ケースに付いたチューブとリューズの両方の交換が必要になってきますよ。
リューズが引けない
ゼンマイの巻き上げに関連したパーツと、時刻調整に関連したパーツの破損が主な原因となることで起こる症状です。水分などの侵入が原因で「巻き真」が酸化してサビることでも起こります。
リューズが引けなくなることは、時刻合わせやゼンマイ巻き上げなど、時計そのものの機能を使うことも出来ませんので、やはり早めのメンテナンスが適切でしょう。
空回りしてしまう
リューズのギアや、シャフトが破損した時に起こる典型的な症状です。リューズを引き出したまま、何かにぶつけてしまったなどのような、外的な要因で破損する場合が多いようです。
カレンダー送りが出来ない
リューズを引き上げて、カレンダー送りを行おうと思っても、リューズが空回りしてカレンダーが切り替わくなる症状です。この場合のほとんどが、カレンダー送り軸の破損です。
午後9時から午前4時の間は、カレンダー送り車がカレンダーとかみ合っている状態なので、リューズからカレンダーに別の力で二重に力が加わることが大きな原因です。
ロレックスなどの1部のモデルを除いて、一般的な時計のカレンダーは、午後9時前後から午前4時前後にかけて日車が1日分だけゆっくり回転して切り替わりますので、この時間帯でのカレンダー送りは控えた方が無難ですよ。
最後に
今回は、頻繁に使用することが多いリューズトラブルについてお伝えしてみましたが参考になったでしょうか。手巻き式の時計のように、頻繁にリューズを使って巻き上げたり、ダイバーズモデルなどのリューズをねじ込むようなタイプの時計には、特に注意したいのが今回ご紹介したようなリューズトラブルとなります。
そして、あなたの時計がこのようなリューズトラブルを抱えているようならば、早急な点検・オーバーホールが必要だと思います。
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